CASE STUDY

事例

株式会社三和木

MEMBER:
代表取締役社長 安江輝人様

お客様に寄り添い、真摯に向き合う。心地よい空間を提供するために。

目次


株式会社三和木様は愛知・岐阜・三重で東濃檜を軸に、産地直送の自然素材と伝統工法を使い、直接施工にこだわった住宅建築会社です。

画一的な住まい建築ではなく、お客様の声をもとに安らぎや使いやすさを実現する「心地よい空間」を提供しています。

今回、代表取締役社長 安江輝人様に住宅の維持管理に関する考え方、今後の住宅業界について、お話を伺いました。
(写真左:株式会社三和木 代表取締役社長 安江輝人様、写真右:IG メンテナンス事業部長 山田義成(インタビュアー))

株式会社三和木様について

心地良い空間を、これからも変わらず、ずっと。山から家をつくる工務店。

IG山田
株式会社三和木様についてお聞かせください。
安江様
弊社は、昭和28年に白川町切井の地で製材会社として創業いたしました。現在では、注文住宅を中心に、集合住宅・医療関係・介護関係・工場・店舗・公共事業まで携わらせていただいております。
それぞれ用途は違いますが、建物という入れ物をつくるのではなく、そこに暮らし、そこに集う方々にとって心地良い空間をつくることが通底する我々の使命と受け止め、日々精進しております。
IG山田
「心地よい空間をつくる」素敵ですね。「三和木は家を山からつくる」自社で山林をお持ちで、製材も自社でされており、木の魅力を知り尽くされていらっしゃいますよね。最近ではウッドショックで木材価格の高騰も問題になりましたが、自社で木材を確保できることは理想だなと感じます。
安江様
そうですね、この製材の部門があることは弊社の強みです。「山から育ている」という部分では、カーボンニュートラルの観点で、二酸化炭素の排出量を抑えることができ自然環境にも良いですよね。また今回のウッドショックのような木材の価格高騰が起こった場合でも、影響を受けることが少なく、材料の仕入れの観点では強みとなっています。そして何より適材適所で材料を使用することができる、木材の良し悪しにもこだわって建築しています。

会社として注力していること

「唯一無二の会社になろう」孫の代まで3世代にわたって棲み継いでいく家づくりを

IG山田
現在、会社として注力している点はどのようなところでしょうか。
安江様
「唯一無二の会社になろう」と、今期(2022年8月時点)から取組んでいます。
弊社で以前から掲げている「心地よい空間をお客様に提供する」を実現するために、棟数を増やすことよりもお客様の満足度を高めることに重きをおいています。
お客様の要望・お困りごとに対して真摯に向き合い改善・提案をしていく。ある意味、時代に逆行するような手間がかかることなのですが、ここを突き進んでやっています。
私たちが建築しているのは「注文住宅」です。お客様の「これやりたい」を叶えられる存在でありたいですし、お施主様のお孫さんの代まで付き合っていきたいと考えています。3世代に渡って棲み継いでもらえるような住まい・家づくりをご提案しています。

維持管理に関する考え方、お客様との向き合い方

お客様を想ってのお節介を。「心地よい空間」であり続けるために真摯に向き合う。

IG山田
住まいの維持管理に関して、またお客様と向き合う際に大切にしていることはどのようなことですか。
安江様
「お客様に寄り添っている建築屋であり続ける」ことです。住宅メンテナンスに関しては特別にこれをするということは無くて、今まで「何か気になることがあったら相談してください」とお客様にご案内してきています。保証の有無に関わらず出来る限り対応し、お客様の暮らしを守る、心地よい空間であり続けるためにできることをする、これを実践してきました。
今まではお客様からのご相談に対して対応・ご提案していましたが、今後は変えていく予定です。3世代にわたり永く住み継いでいただくためには、もっとできることがあるはずです。ですので、ライフスタイルの変化を予測し、それに合わせた提案をしていく、「お客様を想ってのお節介」を兼ねたアフターメンテナンスを構築していこうと考えています。
IG山田
「お客様を想ってのお節介」素敵です。心地よい空間であり続ける、3世代棲み継いでいただくための維持管理・アフターメンテナンスですね。弊社でも「住まいは経年進化する」というビジョンをもとに、家を長持ちさせ、思い出と共にアップデートさせていきたいと考えていますので通ずるものを感じます。
安江様
私は自社の家づくりには材料含めて品質に自信を持っています。心地よい空間を提供することをずっとやってきていますが、木材を主に使用するということは、どうしても新築当時の状態を保つことが難しいですよね。どうしても劣化していく木材に対して今までは「経年劣化を楽しんでください!」とお客様にお伝えしていたのですが、IGさんから「経年進化」という言葉を伺い、「劣化」ではなく「進化」と表現するのは良いなと思いました。
木材は年数が経つと色褪せていきますが、それは言い換えると建物に色気が増すということで、ある意味「進化」ですよね。新しい白木の部分は美しいですが、生活それぞれの家族の歴史とかが刻まれた柱とかっていうのは、やっぱり色気が違ってはいはいうん、重高感がますし、そういう意味ではほんとに進化だなと思います。
お客様のライフスタイルも新築当時と10年、20年後では変化がありますよね。新築当時と今では求めるものが変わってきますので、その時と共に必要なものをご提案していく。お客様の住まいをリフォームしていくことも「進化」ですね。

今後の住宅業界について

スポットの価値観ではなくて、永続的な将来を見越した住み継がれる家づくりを

IG山田
最後に今後の住宅業界について思うところをお聞かせください。
安江様
今後、住宅市場としては新築の着工棟数は減少していくと想定されますよね。安かろう悪かろうという会社は無くなっていくと思います。では、どういった住宅が求められていくのか、本当の意味での「注文住宅」ではないかと思います。お客様が思い描く理想の住宅・夢の住宅にいかに近づけることができるか、実現することができるか。お客様のニーズを汲み取り、寄り添い続ける会社が求められるのではないかと感じています。
IG山田
確かに一定の住宅フレームがあれば、住宅会社は建築が、お客様も選ぶのが用意ではありますが、価値観も生活様式も多種多様になってきていますので、お客様自身のニーズに合った住宅をいかに提案できるかは大切となりそうです。
安江様
その中で、プロとしての提案が重要になってきていて、新築当時は「この間取り・仕様が良い」と言っていたものが、お客様にとっては3年間ぐらいしか通用しないかもしれないですよね。お客様は永く住まわれるので、新築当時のスポットのタイミングでの価値観ではなくて、永続的な将来を見越した視点を持ってご提案していく必要があると考えています。

実際に私の身内で新築5年で大掛かりな改修を実施したケースがあります。病気で車椅子生活を余儀なくされ、それによりスロープを付けたり開口部を拡げたりと必要な改修が多く発生しました。もちろん新築当時は健康だったので、想定はできなかったのですが、短期的ではなく20年、30年という将来を見据えていれば新築当時の設計は変わっていたかもしれません。ですので、今、弊社の社員にはお客様に「今だけでなく将来のビジョンも伺ったうえでプランニング・ご提案をするように」と伝えています。少し踏み込んだ質問をする場合もあるかもしれませんが、その家に何年住みたいのかで変わってきます。ここができないと注文住宅・プロではないですから。
日本の住宅寿命が30年ではなく、欧米諸国のように50年、100年と永く住み継ぐ文化が定着していく、住み続けたいと思う「心地よい空間」を提供し続けていく、そんな未来を実現していきたいです。

株式会社三和木

所在地
岐阜県多治見市(東農本部)
創業
昭和28年
代表取締役社長
安江輝人
事業内容
注文住宅、集合住宅・医療機関・介護施設・工場・店舗・公共事業、製材事業
WEBサイト
https://www.miwaki.co.jp/

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