CASE STUDY

事例

羽田建設株式会社

MEMBER:
代表取締役社長 羽田 博人様

愛着ある住まいを共に創る

目次

 

羽田建設株式会社様は岐阜県岐阜市にある地域密着型の工務店です。営業活動をしないことを経営方針とし、お客様に寄り添った「お客様本位の家づくり」を提供しています。今回、代表取締役社長 羽田 博人様に住宅の維持管理に関する考え方、今後の住宅業界について、お話を伺いました。
(写真左から IG メンテナス事業部 法人課 マネージャー  鷲野(インタビュアー)、羽田建設株式会社 代表取締役社長 羽田 博人様、IG深尾 )

羽田建設株式会社様について

会社都合ではない「お客様本位の家づくり」を

IG鷲野
羽田様のご経歴、設立から現在までの経緯を教えてください。
羽田様
弊社は元々、現会長である父親が創業しました。私はゼネコンや住宅デベロッパーに就職しましたが、お客様本位ではない営業方針に我慢できなくなり、二代目として実家を継ぎ、現在に至ります。「お客様本位の家づくりとは何か」を常に自らに問いかけ住宅建築を学び続けています。
弊社では、営業活動をしない事を経営方針にしています。お客様の家づくりの相談にのり、お困りごとを解決する事を大切にしています。
そのために、正しい情報を理解した上で家づくりをしていただくお手伝いをしたいという想いで、家づくりに必要な情報を解説し、お客様の立場に立って真実を訴える情報本を出版しました。今後も建築士として「ぜひ、知って欲しい」ことを継続的に発信していきたいと考えています。
IG鷲野
「お客様本位の家づくり」素敵ですね。お客様に正しい情報・知識を伝えていく。住宅業界に携わる身として、私も勉強になります。
羽田様
また弊社には、父親の代のお客様も大勢います。お客様とは「一生のお付き合い」です。地域密着の会社だからこそ、建てっぱなしではなくアフターケアにもこだわっていきたいと考えています。

会社として注力していること

年間請負棟数を決め、顧客に向き合いファンをつくる。

IG鷲野
現在、御社で力を入れていることを教えてください。
羽田様
弊社では、自社施工で目の届く、責任が取れる範囲の年間12棟までの請負と決めています。その規模の中で「人・物・情報・お金をより最適化していくこと」に取り組んでいます。
IG鷲野
「人・物・情報・お金の最適化」とは具体的にどのようなことをされていますか。
羽田様
人で言うと、2024年問題も見据えて規模にあった人数などの最適化です。物に関しては、長期優良住宅や、住宅性能表示制度を使った家づくりに取り組んでいますが、より根拠を持って話ができるようにしたい、グレーな部分を無くしたいですね。情報は、今の世の中において膨大になっているので、取捨選択とIT・DXの最適化が必要です。お金については自社の運転資金です。コロナや天災のように万が一の事を想定して準備しています。私は、ОBのお客様や社員を守るためにも事業継続が一番大切であると考えています。会社の規模についてはこれ以上拡大する事も考えていません。集客もただ数を増やすことではなく、いかにファンを集めることができるかを考えています。住宅については性能や根拠に不安を感じている方も多いので明確にしてあげる。お客様の相談や困りごとを解決して、弊社のファンを増やしていきたいと考えています。

アフターメンテナンス・維持管理に対する考え方

床下点検で安心を提供。定期点検でOB様との良好な関係を強化。

IG鷲野
弊社の床下点検はどのように活用されていますか?
羽田様
IGさんの以前の担当の方との雑談がきっかけで床下点検をお願いするようになりました。アフターメンテナンスを充実させたいと思う中で、自社だけでは難しい部分もありました。そこで、お客様へ アフターメンテナンス のご案内をして点検日程が決まった際にIGさんに床下点検をお願いしています。
点検をお願いしていて非常に助かっているのは、点検に行った際にお客様から何か伺ったり、不具合があったらその日のうちに連絡をくれることなんですよ。写真の提示もあり報告が非常にわかりやすいです。点検員の方もすごくよく教育されているなと感心しています。
IG鷲野
点検員の対応をお褒めいただき、ありがとうございます。ビルダー様の大切なお客様の住いの点検を任せていただいていますので、社員教育は弊社で最も力を入れている部分です。
羽田様
また、アイジーさんは床下点検をしっかりとしてくれていますよね。
建物の定期点検では、内装や上回りしか見ない会社もありますが、弊社では床下まで見る事については当たり前の事だと考えています。「本当にしっかり見てくれて安心です」というお客様からの声も会社に届き、やはり安心感になっていると思います。
神は細部に宿ると言いますが、適当にやっているな、適当に見ているなって、お客様もわかりますからね。
IG鷲野
住宅の定期点検において、建物の土台部分、床下の確認は重要です。ふだん目に見えない部分だからこそ しっかりとお客様・ビルダー様に代わり点検をする。ここにはプライドを持って取り組んでいます。
羽田様
家づくりにおいてお客様といい関係がずっと続くのは大事なことです。そういう面では、IGさんには弊社とОBのお客様とのいい関係作りに協力していただいてとても感謝しています。だから長くIGさんにお願いしているというのはありますね。

愛着を持って建てて頂いた家だからこそ永く100年住めるように

IG鷲野
住宅メンテナンス・維持管理についてはどのようにお考えですか?
羽田様
 長期優良住宅も数多く取り扱っているので絶対条件として、定期点検は必須になってきます。定期点検をすることによってお客様とのコミュニケーションを取ったり、安心感を提供できるところは非常に大切だと考えています。何かあればすぐにアクションも起こすことができますので。お客様によっては、わざわざ連絡していいのかな?と思われる方もいますが、IGさんが点検後に「お客様からこんな相談がありましたよ」と話を聞いて報告してくれるので、潜在ニーズに気付くことができ不安を解消することもできます。
やはり、愛着を持って建てていただいた家だからこそ、永く100年は住んでいただきたいと思っています。そのお手伝いができるのは建築の良いところだと思います。せっかく建てさせていただいた家が劣化していくのは嫌だったんです。朽ち果てていく姿は見たくないですよね。だから維持管理に関しては、本当にお客様と一緒にお医者さんの人間ドックのような感じでやっていきたいと思っています。
IG鷲野
弊社でも点検員は「ホームドクター」を目指し、日々研鑽しています。また「住まいは経年進化する」というビジョンを掲げ、愛着のある住まいに永く住んでもらえるようにという想いで日々活動をしています。羽田建設様のお考えと通ずるものを感じています。
羽田様
「住まいは経年進化する」とは、「住まいは単なる建物ではなく、長期的な視点で考え、共に成長していくもの」なのかなと感じました。発想、考えはヨーロッパのような感じですよね。住まいを長持ちさせて、より価値を高める。すごく良いと思います。
課題は、住宅資材の耐用年数や保有期間だと思います。メンテナンスをしようとしても、在庫が無ければ、修理しようにも同じ材料がないので、結局は新しくしないといけない。それだと、SDGsの観点からもどうなのかって思いますね。性能だけ良くしても、継続ができなければその時の一瞬だけの幸せになってしまいます。
建てた後にお客様と接点を取ることで、家のメンテナンスの話やお客様のお悩みなどの声を拾うことができれば、世代が代わっても永く安心していただく事ができると思います。
IGさんの、「住まいは経年進化する」は、非常に良いビジョンだと思うので、そのような会社と永く協働していきたいと思います。

今後の住宅業界について

時代の変化に対応し、地域工務店の取り組みを発信していく

IG鷲野
今後の業界の予測をお聞かせください。
羽田様
私個人の考えとしては、住宅は衣食住の1つなので、無くなることはないと思います。戦前は地元の会社や大工さんが責任を持って新築から改修まで一貫して行っていました。大量生産の時代が今でも続いていますが、今後は回り回ってまた地元の企業が建てる時代に変わっていくのではないかな、と思っています。新築から永く安心して住み続けていただくためにも、地域の中でコミュニケーションを取り、何かあれば気付いてメンテナンスをする。ただ、地域の工務店がどのような事をやっているのかを知らない方も多いので、SNSを使うなどして発信をしていかないといけないですね。家づくりに必要な基準や情報をブラッシュアップしながら発信していくことが大切だと考えます。

羽田建設株式会社

所在地
岐阜県岐阜市
設立
1961年4月1日
代表取締役
羽田 博人
事業内容
注文住宅設計・施工、分譲住宅販売、賃貸仲介・管理
WEBサイト
https://www.hadanoie.jp/

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